地理りりり。

地理×ゆるり×ぶらり×のらりくらり=地理りりり。現役で中高地理を教えている「ぽん」の、地理を中心にしつつも結構自由で気ままなブログです。

【見る用語集:潮岬】地球は丸かった〜潮岬から見た水平線

潮岬(しおのみさき)といえば、和歌山県にある「本州最南端」の地。山口県とかじゃないんだ!と思われる人もいるかも知れませんが、地図を見れば断然和歌山のほうが南にありますね。

 

ちなみに、潮岬のあたりは紀伊半島から南に突き出た形になっていますが、これはもともとこの地が島だったから。それが、沿岸の海流(沿岸流)の流れによって、周辺の河川の土砂が運ばれて溜まった結果、半島部分と島を結ぶ「橋」の役割を果たすようになったんですね。なお、この砂でできた「橋」(といってもすごい幅で、普通に町が広がってますよ)の部分を「陸繋砂州(りくけいさす)」または「トンボロ」といい、それによって繋がれた島を「陸繋島(りくけいとう)」といいます。

 

潮岬から海(太平洋)を見ると、目の前にはひたすら水平線が広がっています。また、「最南端」ということは、東にも西にも視界の邪魔になる山や建物がありません。つまりここは、日の出も日の入りも見える、珍しい場所なんです!

 


 

地理ではよく、気候の問題と絡めて出題されることが多いです。

そう、雨温図やハイサーグラフの問題ですね。

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画像転載元:Geographico! 日本の気候

潮岬は日本の中でも特に雨が多いことが特徴です。太平洋(正確には太平洋上の小笠原気団)から吹いてくる夏の季節風(南東季節風)が、和歌山県のたくさんの山々に吹き付けることで、上昇気流が発生して雲になり、(特に夏に)多くの雨を降らせます。

 

キレイな朝日や夕日と出会えるかは、天気予報に注意していく必要もありそうですね。