地理りりり。

地理×ゆるり×ぶらり×のらりくらり=地理りりり。現役で中高地理を教えている「ぽん」の、地理を中心にしつつも結構自由で気ままなブログです。

中国の途上国支援は「サラ金と同じ」!?

今日のニュースでは、いやでもこれが目につきましたよね笑

 

【ナンディ共同】麻生太郎財務相2日、訪問先のフィジー・ナンディで中国の劉昆財政相と会談し、途上国に対する中国の過剰な投融資に苦言を呈した。会談後の記者会見では、返済の滞った途上国がインフラを中国に明け渡していることについてサラ金消費者金融)の多重債務と同じだ」と批判した。

 中国のインフラ投資では途上国が「債務のわな」に陥ると指摘され、スリランカでは南部ハンバントータ港の運営権を中国側が99年間握ることになった。麻生氏は同港を引き合いに「(途上国は)常識はあっても知識がない。後で気が付いたら、えらい高い金利で返せなくなったりする」と会見で述べた。

 

よく言ったーーーーーー笑

まぁ、ここらへんはさすが麻生さんですね笑。

いやね、正直、この中国から途上国への投資ってこんな感じですよ。

 

途上国「あー、この貧困から抜け出す方法はないだろうか。先進国を呼び込めればお金が入るかもしれないのになあ。」

 

中国 「あら、なにかお困りですか?私で良ければ力になりますよ。」

 

途上国「いやね、でもこれと言って資源があるわけでもないんですよ・・・。」

 

中国 「いや、大丈夫ですよ!!だったら、一緒にインフラ(道路や港など)作って、一から環境を整備していけば、先進国の企業だってきっと注目してくれます。もちろん中国の企業だってたくさん来させますよ!」

 

途上国「そうれはそうですけど、それだけのお金があれば苦労しませんよ・・・。」

 

中国 「だから力になるって言ってるじゃないですか!我々中国も、この数十年で大国へと急成長しています。そのノウハウを使って、おたくの国に一度大きな投資をさせていただきます。返済は、まあ徐々にで構いませんから。」

 

途上国「本当ですか!!??」

 

中国 「ええ、せっかくだから、輸出入に必要な港はもちろん整備するとして、工場なんかと行き来するための道路も作りましょう。あ、鉄道もいいですね。なんなら、工場も先に建てちゃいましょうか。」

 

途上国「そんなに!!??」

 

中国 「そりゃあ、スタートダッシュが大事ですよ!やるときゃ一気にどんと行かなきゃね。何事も、力の入れどきっていうのがあるじゃないですか。」

 

途上国「ありがとうございます。そんなに親身に考えてくださるなんて。。。」

 

中国 「いや、これは中国にとっても悪い話じゃないですから。一緒に協力して、この国を発展させていきましょう!」

 

途上国「もう、なんと言えばいいやら・・・。まさに世界の中国様ですね!!」

 

中国 「ははは。でもこれはあくまで、国と国のイーブンな取引ですからね。だからこそ、投資はもちろん『貸し』ですし、ちゃんとお返しいただきますよ。」

 

途上国「当たり前じゃないですか。ちゃんとお返ししますよ。」

 

中国 「わかりました。大変だと思いますが、一緒に頑張りましょう。ただ万が一ではありますが、こちらにもお金をお貸しするリスクはあるので、返済が難しい時は最悪、一緒に建設させていただくインフラの所有権だけは、こちらにお戻しいただきたいんですが、よろしいですか。」

 

途上国「それくらい、お貸しいただく巨額の投資に比べれば、お安い御用ですよ。」

 

中国 (まぁ、巨額の利子もですがね・・・。)

 

途上国「何かおっしゃいましたか?」

 

中国 「いえいえ。それでは、力を合わせて頑張りましょうね。」

 

途上国「ありがとうございます!!!!!」

 

みたいな。絶対、知っててやってますからね。これはタチが悪い。まあ、実際は「一帯一路」構想の中で、実質植民地化みたいなものを狙っているというのが、本当のところでしょう。

 

中国が推進するシルクロード経済圏構想「一帯一路」をめぐり、パキスタンやマレーシアなどの関係諸国でトラブルが噴出している。重い債務負担に苦しむ国が相次いでおり、中国からの借り入れを「債務のわな」と警戒する動きが広がる。習近平国家主席の提唱から5年が過ぎ、地球規模の壮大な構想は曲がり角に差し掛かっている。(2019年1月12日/共同通信

 

 日本は、この状況を見逃すだけじゃなくて、中国に対抗できる途上国支援プランも、もっともっと進めていかなければいけないですね。